病院概要
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令和6年度の始めに当たりご挨拶申し上げます。
新年早々に発生した能登半島地震の影響は、今なお深い爪痕を残しています。復興が進まぬ中での生活を強いられている方々を見ていますと東日本大震災を思い出され心が痛みます。亡くなられた方々に対しお悔やみを申し上げますと共に、1日も1日も早い復興を願うばかりであります。そのような中でも、徐々に復興の兆しの報道がなされていることに嬉しさを感じます。
さて、医師の時間外労働に対する上限規制が遂に4月1日から始まりました。そのことで一般市民の方々には十分な説明が必要であるとともにご理解・ご協力を頂く必要があります。さらなる人口減少の中、医療資源の有効活用が試されますのでワークライフバランスを考慮した働き方を考慮しなければなりません。また、診療報酬・介護報酬の同時改訂も施行され、その中でいよいよ高齢社会に向けた対策が本格化し、医療と介護の複合ニーズが一層高まるものと思われます。しかもこれからは2040年の高齢化のピーク、多死社会、巷では2055年を見越した対応をも考えねばならない状況にもなっております。そのような中、高齢化による医療ニーズの増大、医療従事者のマンパワー不足、医療の高度化への対応、社会保障費増大の抑制など、様々な中で、医療現場には非常に大きな負担となっていることも否めませんが、救急医療体制、外来・入院業務、そして在宅医療はもちろんのこと、“高齢者とそのご家族を最後まで支え、医療・介護難民にはさせない”という当院の信念をブラすことなく、さらなる連携・協働により我々も時代に乗り遅れないよう粛々と業務を遂行していかなければならないと思っております。
今年度から病床利用率の低下より、当院の診療体制を2病棟から1病棟体制へと縮小することとしました。地域住民の方々には大変ご迷惑をお掛けすることとなりますが、外来診療体制や救急対応等の機能自体には今までと変わりはありませんのでご安心ください。ご理解の程宜しくお願いいたします。
今後とも当地域の医療・介護・福祉の発展に貢献出来るよう連携・協働し合い職員一丸となって地域医療の充実・発展に取り組んで参りますので、皆様方のより一層のご協力とご指導、ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
令和6年4月 岩手県立江刺病院長 川村 秀司